なんともう2023年が終わろうとしているではありませんか。
歳を取るごとに、どんどん1年があっという間に感じるようになりました。
年末はワクワクする気持ちと、ちょっぴり寂しい気持ちとが入り混じって、変な感じになります。心が揺れに揺れます。
今年も一年を振り返って、おもしろかったり、印象的だった本を並べていきたいと思います。
共感してもらったり、読みたい本リストに入れてもらったりしていただければ嬉しいです。
ではでは、2023年に出会った本ベスト5をご紹介!
第5位 天使のナイフ/薬丸岳
ブログ「郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる」のニードルにおすすめいただいた作品。(おすすめありがとう!)
やっぱり紹介いただいた本はハズレなしですね。
犯人が意外すぎて、最後まで全く捜査線上に浮上してこなかったから、気持ち良く騙されました。
終盤で登場人物たちがどんどん繋がっていくところも、おもしろくて鳥肌が立ちました。
そして何より、少年犯罪について考えさせられる深い作品でもありました。
第4位 神様の暇つぶし
こんなにも温度を感じる情熱的な恋愛小説は、今まで読んだことがない。
生々しくて、でも美しくて、読んでいるこちらまで溺れそう。
大恋愛をした、ここまで慕えるほどの相手と出会えた主人公が、少し羨ましくも思います。つらいだろうけれど。
おすすめしたい恋愛小説ぶっちぎりの1位です。
表紙が林檎なのも、神様や禁断の果実を暗示しているようで秀逸だなと思うのでした。
第3位 夜行/森見登美彦
こちらは久しぶりの再読だったのですが、初読の時に比べて更におもしろく、余韻もずっと引きずっていて印象に残っているので堂々のランクイン。
怪談やホラー、謎解きが好きな方にはとてもおすすめしたい一冊です。
舞台である日本のあらゆる場所も風情たっぷりに描かれていて、旅をしたくなる、または一緒に旅をしている気分にもなれる情緒も満点な作品でした。
とにかく魅惑的です。
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第2位 空芯手帳/八木詠美
ぶっとんだお話好きには、たまらない一冊です。
今村夏子さんとかが好きならば、きっと気に入る。
職場にキレて偽装妊娠という設定から既にぶっとんでいておもしろいのですが、主人公がどのようにしてこの嘘をつき通していくのかというのも見どころです。
クライマックスは、彼女の身に何が起きているのかわからなくて戸惑い、そしてその彼女の迫力に緊迫感をも感じました。
そしてラストはさすがと言いたくなるほどの強かさ。
第1位 木挽町のあだ討ち/永井紗耶子
圧巻でした。
時代小説といえば人情もの。
こちらはもう最上級の人情もので、ミステリーとしても申し分ないです。
まさかこんなに胸打たれるとは……。
あだ討ちの証言者たちの身の上話も胸がぎゅっとなる濃ゆいストーリー。
けれど木挽町のあだ討ちは、それを更に上回る事情。
ただのあだ討ちではなかったのです。
どこまでも切なくて美しい木挽町のあだ討ちの真相は、是非とも自らの目で知っていただきたいです。
最後に
今年もたくさんの本と出会って、ブログを通じて仲良くしてくださる方もいて、素敵な一年になりました。
来年もよろしくお願いします。
2024年もみなさんにとって素敵な年になりますように!