本好きの秘密基地

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臆病な僕らは今日も震えながら/汐見夏衛

今回は汐見夏衛さんの『臆病な僕らは今日も震えながら』を紹介します。

完全にジャケ買い(表紙買い)なのですが、感動作として話題になっている一冊です。

汐見さん作品は一度読んだことがあるのですが、その際に読みやすくて優しい文章と物語を書く方だなという印象を持ちました。

若者の悩みを題材に感動作を生み出す汐見さん。タイトルからも、若者の葛藤と、その先にある気づきと感動が詰め込まれていそうです……!(ハードルあげるな)

 

目次

 

あらすじ

幼い頃から繰り返し見る「虹色の世界」の夢

その夢の世界を描く青年に偶然出会い、彼も同じ夢を繰り返し見ると言う。

繰り返し見る「虹色の世界」を2人で探すことになり、辿り着いたのは運命的な真実だった。

生きる意味を見失った彼女に命の尊さを思い知らす、人と人を繋ぐ命の物語。

 

感想

さすが汐見さん、読みやすい。

サラサラと読めて、淀みない。

最初は「虹色の世界」を追い求めるというファンタジーっぽさがあるのですが、クライマックスは意外にも現実寄りで、繋がって、なるほど……と感じます。

実際は本当にそんなことがあるのかわかりませんが納得です

本当にそういう現象が起こったら素敵だなあ。(ネタバレ回避のため、ひとりごち)

家族や命の大切さというメッセージ性が、誰にでもわかりやすく描かれているので、大人はもちろん子供にもおすすめなお話です。

道徳の教科書とかに大抜擢な内容です

……教科書には、ちょっとお話が長くて収録しきれないかしら。

誰が読んでも家族や命の尊さを理解できて、両者を大事にしたくなるはずです

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私がこのお話で一番気付きを得たのがあいさつの重要さです。

あいさつが大事だということは当たり前なのですが、それがどう大事なのかということが具体的に描かれていて、改めて大切なことだと感じたのです

おはよう、おやすみ、いってきます、いってらっしゃい、ただいま、おかえり、おやすみ、ありがとう、ごめんなさい……。

このあいさつを交わすことができるということは、お互いが存在するから

生きて、そこにいるから、言い合える

その当たり前は、いつ失われてもおかしくない

失われた後に「言えなかった」と後悔しないために、言い合える幸せを噛みしめる

そして、このあいさつにはお互いを想う、祈るような気持ちが乗っている

当たり前のように口にするあいさつ言葉の重みが、ずっしりと変わりました

家族や友達という親しい相手にこそ、もっと丁寧いな気持ちであいさつをしたくなりました。

 

主人公は、自分に課された期待や命の重みに耐えきれなくなって、気持ちが不安定になるのですが、この気持ちすごく共感します。(主人公ほどではないけれど)

頑張れとか、しっかり生きろとか

エールを送っているように見えて、受け取った側からしたら重荷でしかない

期待を背負わされているように感じてしまう。

きつい言い方をすれば、エゴとも捉えられる

言ってはいけない言葉ではないけれど、言い過ぎたらその人を潰してしまう

言葉にも匙加減が大事ですね。

頑張れと言ってもいいけれど、乱用は気をつけたいところです。

 

臓器提供意思表示についても、改めて考えさせられました。

ドナーや遺族にもいろんな解釈がありますが、命を繋いでいくというポジティブな考えがあるということが、それがどれだけ立派なことなのかということが、もっと世の中に浸透していったらと思います。

 

最後に

読書初心者さんにもおすすめの、命の尊さを再確認できるお話でした◎

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