Xシリーズ第二弾。
第一弾読了から、他の小説に浮気し続けてだいぶ日が空いてしまいましたが。
まだ設定は覚えていますし、おもしろかった記憶もホカホカです。
今作も表紙と帯がレトロで可愛らしいです。(それと裏腹に物騒な帯の言葉よ)
目次
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あらすじ
満員電車の中でここ最近何度も発生している30代女性をターゲットにした切り裂き魔事件。被害者たちは無差別的に襲われたように見えて、じつはちょっとした共通点があった。
犯人の濡れ衣を着せられた男性からの依頼によって、探偵たちが切り裂き魔の正体を解き明かすXシリーズ第2弾。
感想
満員電車という、とても身近な設定。つまり自分の身に起きてもおかしくない事件。
電車の中で読んでいる時には、お話の舞台が今いる場所なので、ちょっと怖くなって周囲をちらり。軽く挙動不審の自意識過剰人間になっていました。
でも大丈夫。
主人公たちのライトでコミカルなやりとりが和ませてくれるし、笑わせてもくれます。
前回に引き続き、芸大生の彼がめちゃくちゃいいキャラしている!
彼がシリアスな空気を一瞬にして和ませてくれる。絶妙に笑わせてくれる。
わざとじゃない。無自覚。素で。
私の推しです。
助手の彼女がそれにツッコミを入れたり、乗ったりするから更に引き立つ。
おかげで、最終的には怖さなんて吹っ飛びました。
シリーズものなので、これからも二人のおもしろい反応、やりとりを堪能できると思うと本当に嬉しいです。
そして今回も西之園さん出てきて見ごたえがありました。今回は派手な登場でした。
Xシリーズ第一弾の『イナイ×イナイ』よりも事件が軽めなので(死者出ているけれど)、グロいの苦手な人でも大丈夫です。
事件の結末の感想としては
いるいる、こういう人。ここまでしないだろうけれど、いるよね~。
といった感じです。腑に落ちる。納得。
途中でなんとなく、犯人この人かな……という気づきがありました。
しかし、森さんはそう簡単に確信させてはくれなかったのだった。
疑わしい人物が他にもいたからだ。あの人もこの人も怪しい……。
結局、におわせでした。ミスリード! 私こういうのすぐ引っ掛かるの!
というわけで、私が疑った人物と、その理由を書かせていいただきたい。
※今からネタバレ領域区域に入ります。ご注意ください。
四人目被害者の証言のひとつ、現場で柑橘系のにおいがした。そのにおいを纏っていたのは川戸。
ということは……?
と思ったので、犯人候補が増えてしまいました。まんまと。
あれは、川戸が犯人ということを強調するための証言だった。やられた。
よく考えたら、この証言をはっきり言ったの彼女だけだわ。
もうひとりの犯人候補だったのは佐久間。
旅行でしばらく不在宣言。新婚旅行という言葉を濁す。
これは、逃亡か……?
違ったあああ! ただの旅行だったあああ!!
最後に
今回もサラっと読めてクスっと笑える楽しい作品でした。
Xシリーズ第三弾も楽しみです◎